テネシー・ウイスキーの話|テネシーウイスキーは、どこのお酒?

【アメリカン・ウイスキー】の中の【バーボン・ウイスキー】【ライ・ウイスキー】ときましたので、次は【テネシー・ウイスキー】の話をしたいと思います。

日本で手に入る【テネシー・ウイスキー】の種類は限られています。

ほとんどが【ジャック・ダニエル蒸留所】の製品で、残りが【ジョージ・デュッケル蒸留所】まれに【ニアレスト・グリーン蒸留所】のアンクル・ニアレストぐらいでしょうか。

数年前までは【ロリンズ】も手に入りましたが、最近では入手できないようです。

Haru
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ソニー・ロリンズ好きの影響で飲んでいましたが、飲めなくなって残念。再販を熱望しています。

テネシー・ウイスキーの生い立ち

【テネシー・ウイスキー】に限らず、ウイスキーの起源にまつわる話は伝聞、伝承の部分が多いので、何を信じるのかは人それぞれです。

『へぇ~そうなんだ、知らなかった』の世界でいいと思っています。

これから書くことも、その程度の話として聞いていただければ嬉しいです。

Haru
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めんどくさいと思ったら、飛ばして先に進んでください。

私が30代のころ、通い詰めていたバーのお馴染みさんで【自称・某大学の教授】とおっしゃってた方からの伝承です。

事の起こりはアメリカを二分した南北戦争で、ケンタッキー州とテネシー州は南軍側として戦っていましたが、戦い半ばでケンタッキー州が北軍側に寝返ったそうです。

ご存じのように、南北戦争は北軍の勝利で終結しましたが、負けた南軍側の痛手は大きく、その中にはウイスキーの蒸留所も含まれていました。

ところが、北軍側に寝返ったケンタッキー州のダメージは少なく、終戦後まもなくウイスキーの蒸留を始めることができたのです。

それに比べ、テネシー州の蒸留所はダメージが大きく、復興するまでに長い時間が必要でした。

だから今なお、テネシー州に現存する蒸留所が、一部の大手を除き小規模なところが多く、隣のケンタッキー州には大規模の蒸留所が多い理由となっています。

そんな経緯から、テネシー州の方々は【テネシー・ウイスキー】に誇りを持っておられ【バーボン・ウイスキー】とは緯線を画しているのです。

その証拠に、法律上は【バーボン・ウイスキー】と名乗れるにもかかわらず、頑として【テネシー・ウイスキー】と胸を張る姿勢に表れているのです。

自称・某大学教授からの伝承

その方からは、このほかにも色々とご教授いただき、その都度、感心して聞いていましたが、酔いが覚めるのと同じように忘れてしまいました。

でも、このくだりだけは妙な説得力を感じて、覚えていたのです。

面白そうだったので図書館通いをして調べてみると、年代なども含め時代考証が正しかったので『ただの酔っぱらいじゃなかった!』と安堵した覚えがあります。

Haru
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ネットなど無い時代ですので、調べるのには手間がかかりましたが、いい思い出になっています。

テネシー・ウイスキーの製造法

サトウカエデ
サトウカエデの樹液採取→メイプル・シロップ

原材料配分や製造法などは【バーボン・ウイスキー】と同じと考えてもいいです。

Haru
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『テネシー州で造られたバーボン』と言っても間違いではありませんが、私はテネシー魂を尊重して『テネシー・ウイスキー』と言っています。

逆に【テネシー・ウイスキー】には、蒸留後の原酒をサトウカエデの木炭でろ過する工程が不可欠とされています。

これは【チャコール・メローイング】と呼ばれ、雑味が取り除かれるのと同時に、サトウカエデの風味が加わり【テネシー・ウイスキー】特有のドライな飲み口の一因となっています。

ジャック・ダニエル蒸留所に次ぐ知名度があるジョージ・デュッケル蒸留所では、さらに羊毛製の毛布を使った【チルド・メイプル・メローイング】という独自の製法で作られています。

その製法が飲み口にどう影響するのかは判りませんが、私はドライなだけではなくコクも感じられるジョージ・デュッケルの方を好んで飲んでいます。

飲み口とは関係ありませんが、いつの間にか製造地の限定をケンタッキー州からアメリカ合衆国へ変更し、アメリカ全土で製造され始めた【バーボン・ウイスキー】

頑として製造地はテネシー州に限るとし、テネシー魂を貫き通している【テネシー・ウイスキー】

その違いを比べれば、今まで【バーボン・ウイスキー】に持っていたイメージが変わるかも知れません。

『坊主憎けりゃ袈裟まで憎い』の例えではありませんが、こと酒に関する恨みは根深いようです。

テネシー・ウイスキーの趣

テネシー・ウイスキーの趣

『テネシー・ウイスキーはバーボン・ウイスキーより飲みやすい』とよく言われます。

でも、それを信じて買った方の半分はガッカリするでしょう。

何を基準にして『飲みやすい』と言っているのか判りませんが、ニートで飲む私の中では飲みやすい範疇には入りません。

【ジャック・ダニエル】は、ドライでスムーズに飲めますが、独特な苦みがありますので、ソーダで割れば飲みやすくなります。

【ジェントルマン・ジャック】は、苦みが薄れている分飲みやすくなっていますが、逆に物足りません。

【シングル・バレル】は、流石に美味しいですが、値が張ります。

トウモロコシの含有率がコーンウイスキー並みに高い【ジョージ・デュッケル】は、コーンの甘さが感じられると言われますが、甘さよりも独特なコクの方が勝っています。

Haru
Haru

私はソコが好きで愛飲していますが、決して飲みやすい範疇ではないです。

唯一、飲みやすさを求めるなら【ロリンズ】でしょうけど、手に入りません。

とは言え、ウイスキーの販売量ではトップクラスということは、多くの人に飲まれている訳ですので、一般的には飲みやすいのでしょう。

そして、熱烈な【ジャック・ダニエル愛好家】が存在するのも事実です。

まとめ

歴史的にも、その製造法や味わいでも個性を崩さない姿勢が【テネシー・ウイスキー】の特徴だとすれば、妙に男っぽい香りが漂ってきませんか?

西部劇でショット・グラスのウイスキーを煽るシーンを観るたび、あれは【ライ・ウイスキー】に違いないと思っていました。

でも、ひょっとすると【テネシー・ウイスキー】かもと思いはじめています。

そんな【テネシー・ウイスキー】を、妙齢な女性から『ジャック、ソーダで。。。』なんてオーダーされた日は、バーテンダー冥利に尽きると思います。

Haru
Haru

お待ちしております。

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