ライ・ウイスキーの話|ライウイスキーは何から作られるの?

バーボン・ウイスキーのところでも書きましたが【ライ・ウイスキー】はアメリカン・ウイスキーの仲間です。

バーボンとの違いをざっくり言えば

  • 原材料の51%以上がライ麦

これぐらいです。

これ以外はバーボンと同じ定義が決められています。

最低熟成期間の明記はありませんが、2年以上熟成したものには【Straight Rye】の表記があります。

このように、バーボンと違うのは原材料ぐらいですが、個性豊かな飲み口のものが多く、色々と楽しめます。

ウイスキー・ブームのお陰で【バーボン・ウイスキー】の知名度も少しは上がってきましたが【スコッチ・ウイスキー】などと比べれば、まだまだマイナーです。

そして【ライ・ウイスキー】は、もっとマイナーなウイスキーと言えるでしょう。

そんなウイスキーを、何故、わざわざ紹介するのかと言えば、私が『好き』だからです。

Haru
Haru

まったくもって申し訳ない。

ライ・ウイスキーの生い立ち

ウイスキーの起源は遠い昔のことですので、言い伝えの部分が多く、本当のところは誰も判りません。

スコットランドとアイルランドは、いまだにどっちが先かで言い争っています。

この手の話は、言ったもん勝ちな部分が多いので、きっと結論は出ないと思います。

Haru
Haru

それを肴にしながら飲むことが楽しいので、本音はどっちでもいいと思っているのが本音でしょう。ですから、この項は飛ばしてもらっても問題ありません。

アメリカン・ウイスキーに関しては、何やら文献が残っているらしく、結構、信ぴょう性があるようです。

それによると、初期のころに作られていたのは【ライ麦】が原料だったようですので、今の括りで言えば【ライ・ウイスキー】ってことになります。

1791年の独立戦争後、ウイスキーに課税される高額な税金を逃れるために、独立政府の管轄外だったアメリカの西部やカナダ方面に逃れました。

西部に逃れた人たちは、入手しやすいトウモロコシで作り始めたのが【バーボン・ウイスキー】で、カナダ方面では【カナディアン・ウイスキー】になります。

【カナディアン・ウイスキー】は原料比率からすれば【ライ・ウイスキー】なのですが、その括りは【アメリカン・ウイスキー】の括りですので【ライ・ウイスキー】とは呼ばれません。

ライ・ウイスキーの味

【ライ・ウイスキー】の飲み口を表すときに【スパイシー】と表現されることが多くあります。

私もよく使ってきましたが、今回を機会に改めることにしました。

ウイスキーを飲みなれてる方でしたら、何となくイメージできる表現だと思いますが、それ以外の方は全く違うイメージを思い浮かべることに気づいたからです。

その結果が【ライ・ウイスキー】の不評に繋がっているのではと思ったのです。

雰囲気が伝わるように、色々と考えた挙句、思いついたのが【ライ麦パン】でした。

パン文化が進んだ現代ですのでライ麦パンを食べられた方は少なくないと思います。

小麦で作られたパンに比べ、独特な味と香りがするライ麦パンを思い浮かべてもらえると【ライ・ウイスキー】に近いです。

あの味と香りが【スパイシー】の正体でした。

つまり

【ライ麦パン】が好きな方は【ライ・ウイスキー】も好きになるはず

という、かなり強引な結論に至りました。

ライ・ウイスキーの魅力

ミントジュレップ

ウイスキー・ベースのカクテルで【ライ・ウイスキー】が使われることは多いです。

【マンハッタン】【オールド・ファッション・ド】などは有名ですが、それ以外でも銘柄の指定がないレシピで【ライ・ウイスキー】を使うバーテンダーの方が、少なからずいらっしゃいます。

Haru
Haru

ケンタッキー・ダービーの公式飲料とされるミント・ジュレップは、バーボンで作られることが多いですが、自分用にはライで作っています。

なぜなら【ライ・ウイスキー】の特徴でもある【個性的な香り】は、意固地に主張するのではなく、適度に混ざり合って調和できる個性だからでしょう。

私が好きな【ゴッド・ファーザー】を例に挙げると、ライ・ウイスキーとアマレットの個性が喧嘩せずに程よく調和して柔らかくなるイメージがあります。

それがバーボンを使うと、お互いが主張しあって譲らず、硬い飲み口になります。

【ゴッド・ファーザー】のように【ビルド】で作るカクテルは、材料同士がグラスの中で主張し合うイメージがありますがライ・ウイスキーでは、それが感じられません。

そのあたりが、カクテルのベースで重宝される理由なのでしょう。

『無骨で頑固に感じていた人が、知り合ってみると、繊細で柔軟な人だった』

【ライ・ウイスキー】は、そんなウイスキーです。

まとめ

ライ・ウイスキーの魅力は、その豊かな個性にありますが、逆に、それがそのまま飲みにくさに繋がってしまいます。

ですから、ウイスキーに馴染みのない方におすすめするのを躊躇ためらってきましたが、そんな方にでもおすすめできる1本を見つけました。

【Rebel Straight Rye】がそれです。

【レベル・イエール】は小麦を使った、まろやかで飲みやすいバーボン・ウイスキーですので、初めてバーボン・ウイスキーを飲まれる方には、真っ先におすすめしてた銘柄です。

でも【ライ・ウイスキー】に関しては、スモール・バッチしか無く、おすすめできませんでした。

それが最近になりストレート・ライを販売ラインナップに加えてくれてのです。

飲んでみたところ、非常に滑らかで飲みやすく、初めての方にもおすすめできると太鼓判を押せる1本になりました。

この記事を読んで【ライ・ウイスキー】に少しでも興味を持たれた方は、是非お試しください。

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