A Night at Birdland

ナイト・アット・バードランド

Art Blakey(ds) / Clifford Brown(tp) / Lou Donaldson(as) / Horece Silver(p) / Curly Russel(b)
Feb. 1954 Blue Note

1951年にリリースされたマイルス・デイビスの【Dig】が、ハード・バップの到来を予感させるアルバムなら、始まりはこの2枚のアルバムからだろう。

それが、チャーリー・パーカーゆかりのバードランドから始まったのは興味深い。

クリフォード・ブラウン好きの私としては、彼を主役として語りたいのだが、ここでの主役はアート・ブレイキーに他ならない。

MCの後、【Split Kick】のテーマが2管のユニゾンで流れだし、ハイハットでリズムを刻みながらスネアとバスタムでそれをコントロールしていくアート・ブレイキー。

その後の曲でも、リズムをキープすることに重点を置いていたドラムとは一味違う演奏を、随所で披露してくれる。

クリフォード・ブラウンのバラード【Once in a While】に続き、ホレス・シルバーの手によるファンキーな【Qicksiver】圧巻の【A Night in Tunisia】アルバムの最後を飾る【Mayreh】まで、取りつかれたような5人の演奏が続く。

Haru
Haru

【Qicksiver】に関してはVol.2のテイクの方が気に入っている。

この2枚のアルバムから感じられる熱気が、これ以後のハード・バップを動かす原動力になったと言えば、単なるハード・バップ好きの戯言でしかない。

それでも、誕生したてのハード・バップの熱気を味わうには最適なアルバムとして疑う余地はないのである。

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