Dig

ディグ

miles Davis(tp) / Jackie McLean(as) / Sonny Rollins(ts) / Walter Bishop Jr.(p)
Tommy Potter(b) / Art Blakey(ds) // Oct. 1951 Prestige

1940年代のジャズを席巻したのは【チャーリー・パーカー】や【ディジー・ガレスピー】などを中心に隆盛を極めた【ビ・バップ】です。

その終焉を予感させると共に、次にやってくる【ハード・バップ】を予感させたと言われるアルバムです。

これ以降のジャズ・シーンを牽引していく若き【マイルス・デイビス】を中心に【ソノー・ロリンズ】【アート・ブレイキー】【ジャッキー・マックリーン】と、ハード・バップでは欠かせないミュージ・シャンの演奏が詰まっています。

しかし、歴史的には重要なアルバムだとしても、内容的には手放しで称賛できる出来とは程遠いと思っています。

まず、プレステージ・レーベルのスタジオ録音としては録音状態が悪く、アルバムを通してくぐもった録音になっています。

演奏内容も【ソニー・ロリンズ】はリード・ミスを連発するし【マイルス・デイビス】や【ジャッキー・マックリーン】のソロは凡庸でしかないし【アート・ブレイキー】に至っては、リズム重視で退屈な演奏です。

この辺りは、ハード・バップの出発点と言われている【A Night at Birdland Vol.1&Vol.2】と聴き比べてもらえると、熱量の圧倒的な違いが判ると思います。

とは言え、今後のジャズ・シーンを飲み込んでしまう大波の到来を予感させるアルバムには違いないので、機会があれば聴いてみることをおすすめします。

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