Misterioso

Thelonious Monk(p)//Johnny Griffin(ts)//Ahmed Abdul-Malik(b)//Roy Haynes(ds)
Aug.1958 Five Spot NYC Riverside

ニューヨークにあるファイブ・スポット・カフェでのライブ盤である。

【Thelonious In Action】と同日録音されたアルバムなので、両者を比較しても大差ないのだが、ジョルジョ・デ・キリコのジャケットが気に入って、こちらを手にするほうが多い。

表題作の【Misterioso】を聴きながら、このジャケットを眺めていると、実にしっくりとくる。

CDではなくLPで持っていてよかったと思えるアルバムの一枚である。

セロニアス・モンク・カルテットのテナーといえば、ソニー・ロリンズやジョン・コルトレーンが有名だが、このアルバムではジョニー・グリフィンが吹いていて、これが何とも凄まじい。

モンクのオリジナル曲(6曲中5曲)でなければ、ジョニー・グリフィンのリーダー・アルバムと思えてくる。

元々、ジョニー・グリフィンといえば、テナーをアルトのように吹きまく人だ。

以前『フレーズの垂れ流し』と表現された方がいらっしゃったが、それも納得できる。

その上、息継ぎの際に声まで出すとなれば、いつ息を吸うのか不思議になってしまう。

【Thelonious Monk & Sonny Rollins】や【Thelonious Monk Quartet with John Coltrane】とは違ったモンク・カルテットを聴ける一枚である。

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