四十路に入ったころから、極力、後ろを振り返らないように生きてきた。
改めて振り返るほどの生き様など思い浮かばなかったからだ。
お陰で今の瞬間を面白く過ごすことができている。
しかし、かのアインシュタインは、
過去から学び、今日のために生き、未来に対して希望をもつ。大切なことは、何も疑問を持たない状態に陥らないことである。
そう言い残しているという。
何とも前向きな言葉である。
パソコン通信のころからネットに親しんできたので、高齢者の仲間入りをさせてもらった今現在でも、そこそこは扱えていると自負している。
まっ、技術の進歩に適応できているかとなれば、雲行きが怪しくなってくるのだが、必要最低限は理解できていると思う。
そのお陰で、SNSの世界にも抵抗なく入ることができた。
ありがたいことに、近頃ではお馴染みさんから【ハイテク・ジジイ】の称号まで頂いている。
これが誉め言葉なのか、揶揄されているのかは推測できないが、元来、前向きな性格なので、ありがたく頂戴しているのだ。
そんな私が、SNSを始めて間もないころから肝に銘じていることがある。
『SNSの世界は若者の世界なので、若者でなくなったら潔くやめよう』
ただし、ここでいう若者とは、年齢的なものではなく思考回路が若いということだ。
現に、私より年配でも若々しい回路の方はいらっしゃるし、年齢的な若者でも錆びついた回路しか無いような方もお見掛けする。
SNSに限れば、私が自身の判断基準としているのは、過去にすがった投稿の有無なのだ。
過去を題材にするのはいいとして、それにすがった内容なら、そろそろ潮時にしようと考えている。
閑話休題。
後ろを振り返ることは悪いことではない。
過去から学べることは多い。
しかし、過去に支配されてしまっては本末転倒だろう。
私のまわりに、ここ数年で増えてきた、この手の投稿を目にする度に、そんな思いに駆られてしまうのだ。
そんな今夜は、己の回路の錆つき具合を試したくなり、後ろを振り返ってみようと、昔聴いたアルバムを引っ張り出して聴いてみることにした。
さてさて、どんな思いが蘇るやら、怖くもあり楽しくもある。
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