
相方と書店をぶらついて目に付いた雑誌である。
この表紙ときたら、日本語をこよなく愛してやまない私の食指をそそるには充分すぎる。
当然、迷うことなく手にしてしまった。
内容といえば、これまで手にしたこの手の雑誌と大差なかったのだが、端から期待はしていないので問題はない。
私は日本語について書かれてあるだけで満足なのだ。
文章を書きながら、常々思うことは、日本語の素晴らしさである。
しかし、日本語を習い始めた外国人は、押し並べて『悪魔の言語だ!』と頭を抱えるらしい。
然もありなん『さくらが、咲いた』と『さくらは、咲いた』の違いを理解するなど、子供の頃から日本語に触れてきた者にしかできない芸当だろう。
そして、幸せなことに私たちはその言葉のネイティブなのだ。
ところが、近頃は、その日本語さえ満足に使えない輩を見受けることも多くなってきた。
そんな彼らに、言葉の美しさを説いたり、日本語に誇りを持てと、小言を浴びせたところで、胡散臭がられるだけである。
それでも、語彙の宝庫ともいえる日本語の素晴らしさに少しでも気づきさえすれば、年端もゆかない子供に英語を習わせるような親は減るだろうし、本来の意味での国際化も進むことだろう。
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