
ジャズのイメージは、難しそう、古臭い、大人、自由、ジャズって何?。。。こんなところでしょうか。
そのどれもが正解でもあるし間違いでもあるのがジャズなんです。

申し訳ない。よけいに判らなくなってなってきましたね
私は二十歳になりたての頃ジャズと知り合いましたが、それまで持っていたジャズのイメージは 爺臭い でした。
まったくの偶然から、その爺臭いジャズを聴くようになり、その魅力にどっぷりと嵌ってしまったのは、とあるジャズ喫茶のオーナーの教えがあったからです。
そのオーナーは、口癖のようにおっしゃていました。
『ジャズは音楽なんだから耳で聴きゃいいんだ。頭で聴こうとするからおかしくなんるんだよ』
そうなんですジャズは 音楽 なんです。それも懐が広く何でも包み込んでしまう音楽です。
その店にあった古い音楽雑誌に掲載されていた、来日した著名なジャズ・ミュージシャンへのインタビューのやりとりで
『あなたにとってのジャズは何ですか?』
『Spirit』
『Soul』とか『Heart』なんて言ってないんです。『Spirit』なんです。全部ってことでしょう。
『俺が、ジャズさ!』
そう言ったのだと思います。
そのミュージシャンが演奏する形にとらわれず自由奔放な曲を聴くたびに、それを確信しています。
バーの店主が『私の店は、バーです』と言えば、その店はバーなのと同じように、どんな音楽を聴いていても
『私の聴いているのは、ジャズです』
と思えば、それがあなたのジャズです。
難しいことなどありません。
ジャズの成り立ち
ジャズの成り立ちを簡単に説明してみます。
難しいことは端折ります。
このご時世ですから検索すれば詳しく説明されているサイトが山ほどありますので、おすすめはしませんが、ご覧になってください。
ジャズの説明では【〇〇年代のジャズ】という表現がよく出てきます。それは、ジャズが大まかに20年周期で変化してきたからです。
ジャズといえども所詮は流行りものです。
流行っているうちは、誰もがそれを演るので、巷に溢れかえります。それが飽きられて、新しく進化するのに20年ほどかかる訳です。
ジャズはそれを繰り返してきました。
そんなことを聞かされても『ふぅ~ン』とか『でっ?』あたりで終わってしまうでしょう。それは、頭でジャズを聴いているからです。
そうならないように、年代ごとの雰囲気が判る曲をYouTubeで探してみましたので参考にしてください。
紹介したアルバムの内容は、少しづつアップする予定ですのでお待ちください。

それでは、私の師匠の教え通り、ジャズは耳で聴いてみましょう。
1900~1920
20世紀に入り、バラバラだった音楽が何となくまとまりはじめ、ジャズのベースが形作られた年代です。この年代の音源は所有していないので、YouTube先生に感謝です。
Fletcher Henderson Orchestra
【フレッチャー・ヘンダーソン・オーケストラ】
1897-1952.12.29

Buddy Bolden // Dixieland
【バディ・ボールデン】1877-1931.11.4

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ここからは所有しているアルバムから選択してみました。
尚、アルバム画像にAmazonへのリンクが貼ってありますので、お気に入りが見つかったときにお役立ください。
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1920~1940
【スイング・ジャズ】と呼ばれる年代です。聴くというより踊るための要素が強かった時代です。
どこかで耳にしたような曲もあるのではないでしょうか。俗にいう【スタンダード・ジャズ】と呼ばれる曲は、この年代に作曲されたものが多いです。
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1940~1960
踊るためのジャズが、聴くためのジャズになった年代で、ジャズが一番熱かった時代でもあります。
一般的に【ビ・バップ】【ハード・バップ】と呼ばれています。
私の大好きな年代で、店のBGMで流れているのもこの年代のジャズです。
この年代では多くのジャズ・ミュージシャンが活躍しましたが、あえてジャズの巨人と言われる3人(マイルス・デイビス、ジョン・コルトレーン、ソニー・ロリンズ)を中心に揃えてみました。
同一人物の演奏の変遷を判っていただければ嬉しいです。
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1960~
このあたりからが『難しぃ~』と言われるジャズに入るのだと思いますが、いかがでしょうか。
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お気に入りの探し方
如何だったでしょう?何となく気に入った雰囲気のジャズがありましたか?
仮にあったとしても、次に何を聴いたらいいのか判らないのではないでしょうか。
そんなときは、CDのジャケットを見てください。

例として【マイルス・デイビス】の【ラウンド・アバウト・ミッドナイト】で説明します。
ここには必ず演奏者の名前とリリース年が載っています。
- Trumpet-Miles Davis
- Tenor sax-John Coltrane
- Piano-Red Garland
- Bass-Paul Chambers
- Drums-“Ohilly Joe” Jones
- Releascd 1957
それを参考に気に入ったアーチストが同年代にリリースしたアルバムを聴いてみてください。外れる確率は限りなく低いです。
私もそうやって広げてきましたが、一つだけ 自分の好きなものだけが増えていく という欠点があります。
でも、結局は趣味なのですからそれで良しとしています。
まとめ
少しはジャズに対するイメージが変わったでしょうか。
ジャズは常に前を見据えて変化してきた。でも、新しく生まれ変わったとしても古いのもが無くならないのもジャズなんです。
現代は電気楽器と融合したジャズが主流となっていますが、若いミュージシャンで【ハード・バップ】や、もっと古い【ディキシー・ランド】を演られている方も大勢いらっしゃいます。
新しいものと古いものが共存できる懐の広さもジャズの魅力だと思います。
是非是非、ご自分のジャズを見つけてください。
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