
五感の中で最後まで残るのは聴覚らしい。
つまり、今まさに逝こうとしている人に呼びかけることは理に適っている訳だ。
かって友人たちと『五感の中で一つだけ失うとしたらどれにする?』と話したことがあった。
結果としては、誰一人として答えを出せなかった。
それほど五感の大切さが身にしみていたのだろう。
そこで『最後まで残るとしたら?』と見かたを変えてみた。
すると、食通は味覚、デザイン会社の経営者は視覚、音楽好きは聴覚と、それぞれの思惑をなぞった答えが出てきたのだ。
当時の私といえば、視覚を選んだ。
それは、こんな私と一緒にいてくれる大切な相方を、最後の瞬間まで見ていたいと思ったからだ。
それが、今回のことを知ってから、すっかり考えが変わってしまった。
彼女とは一瞬でも長く繋がっていたいので、最後まで残る聴覚を選ぶことに決めた。
最後の一瞬まで、彼女の声を聴きながら逝きたいと思ってしまったのだ。

Haru
まっ、最後まで話しかけてくれるかは、相方にかかっているのだが。。。
そして、もしも立場が逆転したのなら、彼女の好きな音楽を耳元で聞かせながら、最後まで名前を呼び続けていたいと思っている。
でも、願わくばそんなことが、永遠に訪れないよう祈るばかりである。

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