愛を積むひと

原作はアメリカのエドワード・ムーニー・Jrの小説「石を積むひと」とのことである。

もちろん、原作を読んだことなどない。

ただ、舞台が北海道の美瑛だというだけで観はじめた。

私が住んでいた美唄とも近く、北海道らしい景色が残っている美しい町である。

作品の中でも、懐かしくなるような景色が何度も登場していた。

そんな景色ばかりに目がいき、作品の印象といえば、あまり残っていない。

ただ、一箇所だけ印象に残った場面がある。

妻に先立たれた主人公が酒を煽る場面で、フォアローゼスのブラックラベルが出てきたのだ。

雑貨屋らしき店でボトルを買うのだが、隣にイエローラベルがあるにもかかわらず、ブラックラベルを籠に入れる。

そして、アナログ盤でナットキング・コールのスマイルを聴きながら飲み、やがて酔いつぶれてしまう。

2分にも満たないこのシーンが、何とも印象深く残ってしまった。

フォアローゼスなのは、アメリカの原作なので判るとしても、なぜ故にブラックラベルなのだろうか。。。

そんな思いが頭の中を駆け巡ってしまった作品である。

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