バーボン・ウイスキーの話|バーボンってウイスキーなの?

バーボン・ウイスキー

バーボン・ウイスキーについて、ちょっとお話します。

と言っても、小難しいことは端折ります。

知りたい方は、詳しく解説したサイトが沢山ありますので、そちらを検索してください。

ここでは、長年バーボンを飲んできて、おぼろげながら判ったことを、できるだけ簡単に書いていきますので、参考にしてください。

バーボン・ウイスキー

バーボン・ウイスキー

世界では、多くの国々で色々なウイスキーが作られています。

ただ、生産量、流通経路、知名度などから、日本で飲むことが難しいので知られていないだけなのです。

その中で、どこの国でも比較的手に入りやすく、その結果、消費量の多いウイスキーを【5大ウイスキー】と称しています。

  • スコッチ・ウイスキー(スコットランド)
  • アイリッシュ・ウイスキー(アイルランド)
  • ジャパニーズ・ウイスキー(日本)
  • カナディアン・ウイスキー(カナダ)
  • アメリカン・ウイスキー(アメリカ)
Haru
Haru

最近はインドと台湾を加えて、7大ウイスキーと呼ばれることもあります。

この中で、バーボン・ウイスキー(以下、バーボン)は、アメリカン・ウイスキーに入っています。

バーボン以外では、テネシー・ウイスキー、ライ・ウイスキー、コーン・ウイスキーなどが含まれていて、少量ですがモルト・ウイスキーやウィート・ウイスキーも生産されています。

それぞれのウイスキーは、長い年月を経て確率された製造方法や原材料によって、それぞれの特色を持っていて、それが飲み口の元となっています。

そして、バーボンと他のウイスキーとの決定的な違いは2つあります。

  • 原材料
  • 熟成樽

他にも小さな違いは多くありますが、バーボンの飲み口を大きく左右する要因となっているのはこの2つだと言ってもいいでしょう。

原材料

トウモロコシ

バーボンの原材料は、主成分の【トウモロコシ】が51%~79%で、それに【ライ麦】【大麦麦芽】を混ぜ合わせたものが主流となっています。

まれに、柔らかな飲み口を目指し【ライ麦】の代わりに【小麦】を使う蒸留所もあり【Maker’s Mark】や【Old Fitzgerald】などが有名です。

そして、この原材料の配合率【マッシュビル】により味わいが決まってくるため、蒸留所によっては門外不出にしているところもあります。

Haru
Haru

大方の蒸留所はサイトなどで公表していますので、調べてみると基本的な飲み口が推測できて面白いです。

半分以上を占めているの【トウモロコシ】ですので、飲み口に影響すると思いきや、風味が色濃く出るのは蒸留直後であって、樽熟成する過程で【ライ麦】や【小麦】に取って代わられてしまいます。

そのことは、樽熟成をしないタイプの【コーン・ウイスキー】を飲むと、なるほどと実感できます。

因みに、トウモロコシの含有率が79%を超えると【コーン・ウイスキー】となり、ライ麦の含有率が51%以上になると【ライ・ウイスキー】となります。

Haru
Haru

そのあたりのことは、別の記事で紹介したいと思っています。

【マッシュビル】をすり潰したものは【マッシュ】と呼ばれます。

出来上がったマッシュだけで作る製法を【スイート・マッシュ】古いマッシュを加えると【サワー・マッシュ】と言い、ボトルに明記されているものもありますので探してみてください。

その【マッシュ】を発酵させたのち、蒸留したものがバーボンの原酒ですが、まだバーボンとは言えません。

熟成樽

蒸留したての原酒は無色透明です。

ジンやウォッカを思い浮かべると判りやすいと思います。

その原酒を【樽】に詰めて、一定期間熟成したものがバーボンなのです。

そして、バーボン特有の味や風味の元となり、他のウイスキーとの違いを大きくしているのが、熟成に使用される【樽】なのです。

バーボンの熟成には【バレル】と呼ばれる、比較的容量の少ない樽(180~200リットル)が使用されます。

その樽には【材質はホワイト・オークの新樽で内側を焦がしたもの】と規定があり、それがバーボン特有の個性に繋がっています。

この内側を焦がす工程を【チャーリング】と言い、焦がす度合により熟成後の味わいに大きく影響するので、各メーカーにより違いが出てきます。

この【チャーリングした新樽】で熟成することが、バーボンの大きな特徴でもあり、他のウイスキーとの味の違いに表れています。

スコッチをはじめとしたウイスキーは、シェリー、バーボン、ブランデー、時にはワインなどの熟成で使われた古樽で熟成されます。

そのため、樽に染み込んだ前酒の成分が熟成後の風味に影響してきますが、新樽を使うバーボンの場合はそれが無く、樽そのものの風味が影響を及ばします。

多くのバーボンから感じられるウッディーな香りの要因はここからきています。

バーボンの場合、最低熟成年数に関しての記述はありません。

しかし、容量が少ない【バレル樽】と【チャーリング】のため、長期熟成には不向きと言われていますので、4年から12年ぐらいでボトリングされるものが多いようです。

Haru
Haru

2年以上熟成されたものには【Straight Bourbon】と明記されています。

以前は【ケンタッキー州で製造されること】とありましたが、現在では【アメリカ合衆国】に変更されたことで、各州でバーボンが製造されています。

それを区別するために、ケンタッキー州で製造されたバーボンのみに【Kentucky Straight Bourbon Whiskey】と明記されています。

まとめ

如何だったでしょうか。

細かいことを言えば色々ありますが、バーボンの特徴は【原材料】と【熟成樽】の影響からが大きいと判っていただけたでしょうか。

別の項目で『ジャズは音楽だから耳で聴こう』と書きましたが、バーボンに限らず、酒は楽しく酔っぱらうために飲むものです。

酒宴の肴のために知識を蓄えることはいいのですが、頭で飲むようになってしまうのは本末転倒ではないでしょうか。

酒の種類は、一生かかっても飲み尽くせないだけあります。

新しい味と出逢った喜びを味わえるのは、酔っぱらいの特権です。

まずは飲んでみて、その特権を謳歌おうかしましょう。

因みに、5大ウイスキーの中では、個性的でリーズナブルな銘柄が多いのもバーボンの特徴です。

これを機会にバーボン・ライフを始めてみませんか?

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