人生でいえば、折り返しを過ぎた年齢である、40代の女性と50代の男性の恋物語。
ここまで歳を重ねてくれば、諦めなければならないことが増えてくる。
傷ついたこともあるだろう。
だからこそ、お互いに、一歩を踏み出す勇気が沸いてこない。
そんな、大人の恋のもどかしさをダスティン・ホフマンとエマ・トンプソンが好演している。
そして、何よりも若者たちの恋愛映画にあるような『大好きだ!一生君を離さないよ!』なんていう仰々しい台詞が皆無だったのが嬉しい。
刺激的な恋愛を観るには歳を重ねすぎてしまった。
この映画の公開は2009年。
72歳のダスティン・ホフマンは、益々円熟味を増して、貫禄させ感じさせるのは当たり前として、エマ・トンプソンが、何とも素敵で魅力的な女性を演じている。
川縁を二人で歩く最後の場面で、彼よりも身長の高い彼女が靴を脱ぎ、再び歩きはじめる所などは、心憎い演出だ。
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