めっきり寒くなってきました。
これからますます冷え込む夜が増えてきますので、体調管理には充分気をつけてください。
楽しく酔っ払うには健康が一番大切なのですから。
今回は、このシーズンになるとリクエストが多くなる【ホット・カクテル】を、人気の順にご紹介します。
身体だけでなく、心までホッコリできる暖かさを見つけてください。
ホット・ウイスキー・トゥディ
ウイスキーのボトルが無駄に並んでいる店ですので、これからのシーズンはご注文の頻度が多くなるメニューです。
【トゥディ】というのは、カクテルのスタイルのことで、水割りもしくはお湯割りに砂糖とレモンを加えたカクテル・スタイルを指しています。
因みに、ラムならラム・トゥディとなるように、ベースによって呼び名も変わってきます。
極稀にウイスキーを水で割った(ウイスキー・トゥディ)で飲まれる方もいらっしゃいますが、やはりお湯割り(ホット)で飲まれる方が圧倒的に多いです。
数種類のスパイス(グローブ、ナツメグ、シナモン等々)を加える店もありますが、ウイスキーの香りを損なわないように、私はグローブだけを使っています。
柔らかな甘味と酸味が加わったウイスキーには、グローブの香りが似合っていると感じているからです。
寒さが身にしみる夜には、当店人気No.1のホット・カクテルをお試しください。
ベースのウイスキーをお好きな銘柄に変更もできますので、お気軽におっしゃってください。但し、銘柄によっては別料金になります。
アイリッシュ・コーヒー
人気No.2は【アイリッシュ・コーヒー】ですが、No.1との差が年々縮まってきています。
今年あたりでトップが逆転しそうな勢いです。
コーヒーが前面に出ていますので、お酒のイメージが薄らぐからでしょうか。。。とは言え、ウイスキーはしっかり入っています。
ご存知のように、アイリッシュ・ウイスキーを無駄に揃えている当店ですが、アイリッシュ・コーヒーのベースには【タラモア・デュー】と決めています。
その昔、何かの雑誌で創作当時は【タラモア・デュー】(現在とは別の蒸溜所なので、別物だと思われます)が使われていたとの記事を読んだのが発端でした。
それ以上に、前にシャシャリ出て来ない【タラモア・デュー】の控えめな香りとコーヒーのバランスがいいので気に入っています。
因みに、ウイスキーの種類が変わると名称も変わってしまうので、別のカクテルになってしまいます。
- スコッチ・ウイスキー:ゲーリック・コーヒー(ハイランド・コーヒー)
- バーボン・ウイスキー:ケンタッキー・コーヒー
ご要望があればお作りしますが、正直おすすめはしません。まっ、好みの範疇なのですが。。。
ホット・バタード・ラム
風邪の特効薬として古くから飲まれている卵酒が苦手だったので、代わりに【ホット・バタード・ラム】を作って飲んでいました。
開店当初、それを当時のお馴染みさんに振る舞ったところ好評だったので、店のメニューに加えたのが始まりです。
つまり、当店で一番長い歴史を持つホット・カクテルなのです。
基本のベースは【ゴールド・ラム】となっていますが、私は【ダーク・ラム】で通しています。(何と言っても、私には風邪薬なのですから。。。)
加えるスパイスに縛りはありませんが、ラムの香りを壊したくないので、スプーン代わりにシナモンスティックを添えるだけにしてあります。
洋菓子の香り付けにラムが使われるように、ラムとバターの相性は実証済みですし、バターのおかげで濃厚さがアップします。
身体の芯から温まるのでナイトキャップとしても最適でしょう。
お湯の代わりに温めたミルクを使う【ホット・バッタード・ラム・カウ】も、裏メニューとしてありますので、興味があればお試しください。
ホット・カンパリ
鮮やかな赤色と個性的な風味をもつ、イタリア発の【カンパリ】は、好き嫌いがはっきりと分かれます。
少量でも使われていると存在感をしっかり主張しますので、苦手な方からは毛嫌いされる、ちょっと可哀想なリキュールです。
余談ですが、アマレットも含めイタリア発のリキュールには自己主張が強いイメージがあります。
やはり国民性の現れなのでしょうか?詳しいことは判りません。
でも逆に言えば、好きな方からの信頼度は強く、カンパリやアマレット好きを豪語される声を耳にすることは多いです。
私もカンパリ好きなので【ネグローニ】【オールド・パル】【ゼウス】などを、自分用にアレンジしてよく飲んでいます。
そんなカンパリ好きが冬に飲む定番と言えば【ホット・カンパリ】です。
嫌われがちなカンパリの苦味が、はちみつの甘さとレモンの酸味と調和して、身体を芯から温めてくれます。
オレンジとの相性も良いので、店ではオレンジ・スライスを浮かべて提供しています。
ホット・ワイン
ホット・カクテルの代名詞ともいえる【ホット・ワイン】は、ヨーロッパを中心として古くから飲まれています。
因みに、ドイツでは【グリュー・ワイン】フランスでは【ヴァン・ショー】イタリアでは【ヴィン・ブルレー】と称されるとのことです。
ワインにフルーツ、スパイス、はちみつを加えて、沸騰直前まで温めて作ります。
沸騰させてアルコールを飛ばす作り方もありますが、私は作ったことがありません。(理由は言わずもがなです)
フルーツとスパイスを使う点では、スペイン発の【サングリア】と似ていますが、こちらは熱を加えずに漬け込んで作られています。
ワインの種類は、赤白どちらでも良いとなっていますので、白ワインでも試してみましたが、ピンとくる味にはなりませんでした。
試行錯誤をしていますが、しばらくは赤ワインだけのメニューになりますのでご容赦ください。
作り手により味が大きく変わるのも【ホット・ワイン】の特徴ですので、当店の味が気に入っていただけたら幸いです。
私好みのレシピで作っていますので、もしもお気にに召さなかった場合はご容赦願います。
番外
これ以外では、
- 【ホット・イタリアーノ】:アマレットを温めたオレンジ・ジュースで割ってあります。
- 【ホット・マッドスライド】:甘口のカクテルとして知られているマッド・スライドを温めたミルクで割ってあります。
- 【ホット・ドラム】:ドランブイのお湯割りにレモンとシナモンが入っています。
この3点のリクエストが多いです。
これ以外のものは、店のメニューでご確認ください。
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