変わり種カクテル

”水割りはカクテルなのか?”
いまだにこの論争の結論は出ていないようですが、結局のところ結論などはどうでもよくて、話題を酒の肴にして飲むのが楽しみなのでしょう。
とは言え【カクテル】と称する飲み物は、星の数ほど存在しています。
その中から、あまり知られていなくて、尚且つ、私が愛飲しているカクテルをまとめてみました。
ある意味、個性的な味わいであったり、見た目以上に優しい口当たりのものが混ざっていますので、興味が湧いてきましたらお試しください。
店内のメニューにも、別枠で掲載してありますので参照できます。
クラシック・ギムレット|Classic Gimlet

|バローズ・プリマス・ジン|ローズ・ライムジュース・コーデュアル|
知名度が高いカクテルを挙げれば【ギムレット】は必ず入ってくると思います。
ご存じない方もいらっしゃいますが『シェイクしたジン・ライム』と言えば、ほとんどは理解していただけます。
でも【クラシック・ギムレット】となると、知名度は限りなく低くなってしまいます。
私は読書好きだったお陰で、アメリカのハード・ボイルド作品から、その存在は知っていましたが、飲んだことはありませんでした。
英国のローズ社が作る ”ライム・ジュース・コーデュアル(甘味を加えたライムジュース)” の入手が困難だったからです。
今のように、インター・ネットを使えば、海外からでも物が買える時代とは違い、現地へ行かれる方にお願いして買ってきてもらうぐらいしか、手立てがない時代でした。
でも、今はいい時代になりました。ちょっと気合を入れて検索すれば、ほぼ納得できる価格で手に入ります。
まっ、明治屋さんのマイ・ライムと比べて一桁多いのが納得できるかは個人差なのですが、私は小躍りしてしまいました。
飲んでみたいと思い立って30年余り、やっと味わえた時の顔は、誰にも見せられないくらいニンマリしていたことでしょう。
酸味と甘味が絶妙なバランスで広がる味わいは、通常のギムレットとは真逆な口当たりで、件(くだん)の小説にもあるように、一日を締めくくるのに最適な一杯でした。
『ギムレットは強すぎて。。。』と、敬遠されていらっしゃる方は、一度試されてはいかがでしょう。
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小説に関することは、別サイトで書いていますので、よろしければ飛んでみてください。
フランシス・アルバート|Francis Albert

|タンカレー・ジン|ワイルドターキー8年|
手っ取り早く酔っ払いたいときにはジンを煽(あお)ることが多いのですが、それを凌駕(りょうが)する最強のカクテルが【フランシス・アルバート】です。
世界的な歌手【フランク・シナトラ】の本名(フランシス・アルバート・シナトラ)からきているのだとか。
本来はマンハッタンに近いレシピだったようですが、その後さまざまに変化したようです。
調べてみると、レシピの自由度は高いようで、6種類ほど見つかりました。
その中で、横浜にあるバーが考案したとされるレシピが目を引いて作ったところ、すっかり気に入ってしまったので、それ以降は、そのレシピで飲んでいます。
タンカレーとワイルド・ターキー8年を混ぜるという、想像しただけで酔いが回りそうなレシピです。
曰く ”フランク・シナトラが好きな酒を混ぜただけ” この単純明快さと、ターキー好きな私の琴線に触れてしまいました。
本来のレシピからは外れているので、この名称は当てはまらないかとも思えるのですが、不都合なことは好意的に解釈する性格なので気にしないようにしています。
結局のところ ”この発想は無かった” と驚かせてもらった発案者への敬意も込めて、店でもこのレシピで提供しています。
因みに、私が好きな【ゴードン】で作ったところ、やはり【タンカレー】の方がしっくりしたのは流石だと感服しました。
味わいはともかく、手っ取り早く酔いたい方におすすめします。
サゼラック|Sazerac

|ライ・ウイスキー|砂糖|ペイショーズ・ビター|アブサン|
”アメリカ最古のカクテル” とも称される【サゼラック】は、誕生したのが19世紀半ばだと言われています。
誕生当初はブランデー・ベースだったものが、1870年代に発生したコニャック不足のあおりを受け、ライ・ウイスキーに変わり、今に至っているとのことです。
【サゼラック】の存在を知ったのは、店をオープンして間もなくだったと思います。
”アブサン” と ”ペイショーズ・ビター” なんていう、ほかに使い道が見当たらない材料が必須でしたので、作るのは躊躇(ちゅうちょ)していました。
それでも、ライ好きを豪語するからには飲んでみたくなり、材料を調達して試飲したところ、すっかり嵌ってしまい現在に至っています。
これまでメニューに掲載していなかったのは、万人受けするとは思えない、個性的な味わいだったからです。
アブサンとペイショーズ・ビターの特徴的な香りと、ライのスパイシー感が合わさった味わいは、かなりのライ好き限定といったところでしょうか。
今回、変わり種のカクテルを集めたことで、やっと陽の目を見た訳です。
クラシックと称されるカクテルは、個性豊かな味わいのものが多い印象があり ”まったく受けつけない方” と ”何故か嵌ってしまうコアな方” に分かれるようです。
よろしければ、これを機会に、どちらのタイプか試してみませんか?
もし、前者だったら。。。ごめんなさい。
ボイラー・メーカー|Boiler Maker

|好きなビール|好きなウイスキー|
【ボイラー・メーカ】は、カクテルと言うより "飲み方" と言うべきかも知れません。
一般的には、ビールとウイスキーを組み合わせて飲むスタイルを総称しています。
大別すると ”ニートのウイスキーのチェイサーとしてビールを飲む” と ”ビールの中にウイスキーを混ぜて飲む” の2パターンになります。
私は以前から後者のパターン、それもショット・グラスごと入れてしまうスタイル(アメリカン・スタイル)で飲んでいましたので、店でもそれで提供してきました。
基本的に飲み方ですので、銘柄や種類の括りは無いので、自分好みにアレンジできるのも気に入っています。
ビールの銘柄やウイスキーの種類を変えただけで、味わいが変化するのが面白くて、様々なパターンで試してきた結果、上の組み合わせに落ち着きました。
早い話 ”自分好みを組み合わせるのが一番” ってことなのでしょう。
これは【フランシス・アルバート】にも共通する点でしたので納得しています。
流石に、ラガーと樽感の強いバーボンではと思われた方は、ハートランドとドライなバーボンの組み合わせもできますので、オーダーの際にお申し付けください。
店では提供できませんが 、ギネスなどのスタウト・ビールとアイリッシュ・ウイスキー(ジェムソン・ブラックバレル)の組み合わせもいいですよ。
カンフォート・バーボン

|サザン・カンフォート|バーボン|
私が最も好きな飲み方なので、日ごろはコレで飲んでいます。
お邪魔した店でも【サザン・カンフォート】を見つけると、お願いして作ってもらいます。
マイナーというか、そもそもカクテルとして認知されていないようなので、ご存じないバーテンダーさんもいらっしゃいますが、同量を混ぜるだけと、至極単純なので、説明すると快く(?)作ってくださいます。
単純さ故(ゆえ)に、使うバーボンで味が変わるので、何を使うのかワクワクしながら待つのも楽しみのひとつです。
自分で作るときも、いろいろ代えては悦に入っていましたが、近ごろやっと『これだ!』と言えるお気に入りと出逢えました。
サザン・カンフォートの誕生した経緯を考えれば ”原点に近づいた味だ” と思い込んでいるのは、私だけでしょうか?
因みに、この【カンフォート・バーボン】だけは、オリジナル(35%)ではなく、甘さを抑えたブラック(40%)を使います。
プロの酔っぱらいとしての拘りなのですが、某蒸留所のドライなバーボンとの相性がいいのは保証できます。
私からおすすめする、バーボン好きに味わってほしい逸品です。
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【カンフォート・バーボン】以外のカクテルを紹介していますので、興味があれば覗いてください。


