おとぎ話のヒロイン

もういいわ、わたしだって判ってるんだから

わたしがどんなに馬鹿なことしようとしてるのかはね

おとぎ話みたいだって言いたいんでしょう?

家族と引き換えにするようなひとじゃないって言いたいんでしょ?

その通りかもしれないわ

でも、ほんの少しだけ、わたしも夢をみてみたくなったのよ

だって、今までずっと夢なんかみてるヒマなかったもの

そうね、あなたの言う通りだわ

夢をみるのには、それにふさわしい年齢としがあるのよね

そうよね

でも。。。

子供のころから、たくさんの夢にかこまれてきたあなたには、きっと、判らないでしょうね

いまごろになって、やっと、夢をみられるようになった女の気持ちなんか

いつも覚めている人生なんて、そりゃつまらないものよ

だから『いっしょに夢をみてみないか?』って

あのひとが、そう言ってくれたときは、ほんと嬉しかった

ずっと、ずっと、わたしが欲しかったものですもの

それだけは友達のあなたならわかってくれるでしょ?

幼稚園のときからずっと、わたしなんかと親友でいてくれたんですもの

あなたには心から感謝してるわ

あなたはいつも輝いていた、ほんと、羨ましいくらいにね

そう、あなたはいつも舞台の真中に立っていたわ

でっ、わたしはいつもその姿を見つめてた

舞台の袖からね

だから

わたしも、一度くらいは舞台の真中に立ってみたいなって思ったの

誰からも拍手してもらえなくていいから

おとぎ話のヒロインでもかまわないから

Haru
Haru

これはフィクションで、my Styleのお客様とは関係ありません。。。たぶん

コメント