『わたしは、あなたの強さに魅かれたけど、愛しているのは弱いあなただわ』
映画の題名も出演者 (確か主演はキャンディス・バーゲンだったような) も忘れてしまったが、この台詞だけはいまだに覚えている。
私が子供だったころ、例えば、子供が泣きながら帰ってきたとする。
それが女の子なら優しく慰めてもらえたのだが、男の子なら 「男のくせに、泣くんじゃない!」 などと叱られた。
淋しくて泣いていれば、女の子なら抱きしめて話しを聞いてもらえるのに、男の子なら叱られた挙句、そんな気持ちなど聞いてはもらえないのだ。
これでは素直に自分の感情を表現することが苦手な人間になってしまうだろ。
だからとは言えないが、私と同年代の男には、気持ちを伝えるのが下手な人が多いようだ。
その救いなのだろう。
当時は、下手な生き方で一生懸命に生きる 【淋しさ】や 【いじらしさ】を、男の魅力にできた時代でもあった。
そんな時代が、懐かしく思い出されてくる。
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