【マジ】と【ヤバイ】の克服

相方と出かけた定休日のことである。
彼女の用事が済むまでの時間つぶしに買った雑誌がツボに嵌ってしまった。
私は、日本語とは語彙の言語だと信じて疑わないできた。
ところが、当世は【マジ】と【ヤバイ】で全てが完結してしまう。
そんな憂き世に、ほとほと呆れ果てていたのだが、それを見事に払拭してくれる内容だったのである。
いつだったか、来店してくれた高校時代の同級生たちと、しばし歓談したときは、流石にこの言葉は一度も出てこなかった。
やはり年齢からくるのだろうとも思ったが、まわりには五十路で当たり前のように使われる方々もお見受けするので、年齢とは関係ないのだろう。
言葉使いはその人の品格を表すと言われる。
その意味は、難しい言葉で話すことではなく、年齢に即した言葉使いで話すことだと私は理解している。
二十代の若者から『マジっすか?』と問われれば、それなりに返答はできる。
しかし、お見受けしたところ、四十路、五十路の方から『マジで?』と言われても、苦笑いしか出てこないのだ。
閑話休題。
雑誌全体としては、同じような内容のものを、度々読んだことはある。
それでもなお、ここで取り上げられている題材に目を引かれてしまったのは、ひとえに編集力の高さなのだろう。
中でも、付録のように綴じられてあった【語彙トレ&脳トレ】と題されたパズルは秀逸で、面白くもあり、かつ、そこそこの難易度で楽しませてもらった。
老眼鏡のお世話になりだしてからは読書量も激減し、情けないかな、使い古した言い回しや貧弱な語彙しか浮かんでこなくなっている。
そんな自分への戒めとして、大いに役立ってくれた雑誌である。
”初がつお老眼鏡をさがしおり” 【粋春】


